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この物語はフィクションです7

3月1日


愛すべき部下の一人と、話をした。
私の成長をいつも傍から見守ってくれる、大切な部下。
私のいる会社がいま、これほどまでに良い職場環境を保っているのは、
彼女らの貢献によるところが大きい。
立場にとらわれずに、考えていることを包み隠さず議論し合えるということは、
会社にとっても、勤めている個々の人間にとっても、
この上なく素晴らしいことだ。

だからこそ、私と同じ間違いは犯して欲しくない。


部下たちは、モラルが著しく低い地元の一部の人々に対し、
明らかな敵対心を抱いてしまっている。
いまの私だから言えることだが、それは・・・その感情は、捨てた方が良い。
そんなものを持っていても、ただ苦しいだけだ。
会社を守ろうとする気持ちがあるからこそ、
そういう敵対心が生まれてくるのではあるが・・・・

とにかく、その気持ちを聞こう。


「あんなの“ままごと”じゃん、特別に返品してもいいからって、勝手なことばっか言って」
「そうですね、普通小売りは入荷も売り上げも自己責任です・・・だから頑張るわけで」
「大体このご時勢であの手の商品返品するだなんて、そんな話聞いたこともないよ!」
「なんと言うか、おまけで ・・・・地元だからみんな手加減してるところはあるでしょうね」
「なのに売れないからって値段が高いとかなんとか・・・こっちに文句言うのはなしでしょう!」
「値段が高いのが嫌なら、仕入れなければいいだけのことで ・・・普通は、ね」
「かといってさ、向こうは発注やめないし・・・こっちが売れるもん出すの待ってるだけじゃん」
「まあ、自助努力無しに他人の商品に依存している・・・・と、言わざるを得ないと言いますか―」
「こっちは苦労してるってのにろくな努力もしないで、あんな勝手な・・・・ほんとやな人達だわ!」

ははは、これはすこぶる・・・・憎み切っているな。
怒り心頭、といったところか。
ここまできているとなると、どうしたものか・・・
ならばやんわりと言ってみようか。

「ただね、先方もいくらかの努力はしているんだと思うんですよ、そこは私は認めています」
「んなの努力、っつったってさ ・・・」
「はい・・・まあ、どうひいき目に見ても、それがあまりに足りないことは否めませんが」
「ねえ、あれはおかしいって・・・売れなかったら全部人のせいにするんだもん、しかも小売りなのに!」
「じゃあ・・・・じゃあですよ、それを彼らにどうやって教えたらいいと思います?」
「どうやってって・・・・わかってないものは、ねえ・・・」

来たぞ、そこだ。

「そうです、そこに気付けないなら、どこの企業であろうと普通は潰れます」
「そりゃあそうでしょう・・・みんなそうだもん」
「ね? でも、その必要に迫られなければ、自主的な努力には結びつかないんですよ」
「じゃあ、なんだっての・・・あそこ、もともと潰れないようになってるし」
「潰れないにしても・・・それでもなおさら、少なくとも我々から直接教えることは出来ないんです」
「じゃあやっぱ、ほっとくしかないっての・・・・・?」
「いいえ、単に他と同じだってことですよ・・・うちがそれを七転八倒しながら学んでいったように、ね」
「まあ、そうかもしれないけどさ・・・」

まあ、すぐには納得出来ないものだろう。

「潰れないうえに返品が出来るといっても、商品が売れなくては先方も困りますから・・・」
「ええ、そりゃあそうでしょうよ」
「そういう事態になったときに、我々が手本であることが重要なのです」
「まあ、言いようによっちゃあね」
「はっきり言いますと、それ以外には、我々には彼らの手助けなど何一つ出来ません」
「ええー・・・・やっぱ、何も出来ないの?」
「出来ないというか、それが出来ることの全てですよ・・・商売としてもともと、ね」
「むう・・・・・」

まずここまで、理解はして貰えたか。

「地元も他所も関係なく、どこも同じなんですよ」
「だけどさ、向こうはこっちを頼ってきてるじゃん」
「ですから商品は出します、ただしそれは発注が入るからであって・・・他と同じようにね」
「なんだかなあ・・・・・」
「先方と同じような企業なら、他所にもあるでしょう・・・それもまた同じことです」
「うーん・・・・」
「地元に特別の感情があるといっても、譲歩だの軋轢だの・・・そういう意識は必要ないと思います」
「うーん、なんかなあ・・・・」
「どこも同じですよ、うちがうちなりに精進するのも・・・」
「むう・・・・・・・・・・」


納得は出来ないようだったが・・・
とりあえず、私が言いたいことの概要はわかって貰えたかもしれない。
まあいい、少しずつで良いのだ。

それまで部下の愚痴を聞くのを・・・・

いっそ、楽しみにしてしまえ。
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