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この物語はフィクションです5

2月27日


これまでにあった出来事の整理。
今日は一日中、めまぐるしく過ぎていった昨日のことを考えて過ごした。
商売は難しい。
売り上げや紙の上の形式上のことだけでは済まないところが、特に。
目先の売り上げのことばかり心配していてはうまくいかない。
だから結局は、業務上のマナーや理念、商品価値そのものについて、
みずからの精進にまったく注意をそそいでいない、
そんな連中を手助けすることなど、およそ誰にも出来はしないのだ。

たとえそれが、地元の人々であったとしても・・・

ただ、地元に対して特別の感情を抱くのは、悪いことではない。
私の場合は、そこに執着し過ぎてしまったことが問題だったのだ。
地元の人だからといって特別の配慮をして、なんとかなるわけではない。
外向けにものを販売していればすぐにわかることだが、
理念上の精進をまったくしていない会社は、長続きするわけがないのだ。
理念以前の売り上げ至上主義、と言えば聞こえは良いが、
売れる商品のことばかりで、どう売るかを考えていなければ話にならない。
言わば、そんなものは“ままごと商売”なのだ。

それをこの我々が教えようとしても・・・徒労に終わる。

例えば私が、地元で売れる安い商品を作って地元の小売りに提案しても、
そんなものは一時的な処置にしかならない。
地元外の企業がやっているような、自主的な努力には結び付けられないのだ。
つまるところ、我々みずからが外向けに品質の高い商品を出し、
やり方を実際にうまくやって見せ、あとは先方の気付きに任せるしかない。

これは地元の外では当たり前のことだ。
このことを知るまでの間には、誰しも相応の苦労や痛手を伴うものだが・・・
いや、地元かそうでないかも問題ではない。
皆そうしなくては、うまくやっていけない。
意識の低い企業は、どこの企業であろうとやがて潰れる・・・・
たとえ地元に特別の感情を抱いていようと、その理を違えることはできない。
それは、私や我々が地元を見限る・見限らないという問題とは、
まったく関係なかったのだ。

そもそも、心を痛めるべき問題などどこにも無かった。
私はこれまで通り、品質の高い商品を作ることだけを考えれば良い。

このことをはっきり提示してくれたのが、あの御老人というわけだ。


一方、新商品の開発については、私は頭を切り替えることにした。

新商品の開発に迫られる事態は常にありうる。
ただし、地元向けを殊更に念頭に置いてしまえば、成功はありえない。
とにかく良いものを作らなくては。
したがって、すべきことはこれまでと変わらない。

相応の苦悩もあるだろうが・・・・
やるべきことが決まっているなら、そう構えたものでもない。
実に気楽なものだ。


私は会社から、徒歩で帰宅することにした。
左耳のピアスが、冷たい風を切って鳴った。
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