スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

白紙の手紙

友人へ宛てた、白紙の手紙。
親愛なる You-Know-Who へ

私の試みはまたも失敗してしまったようだ。
人々が情報を貪る理由を、ほんの一片でも、変えることなど出来はしないのだろうか。

今度は、山菜の検索でこのブログに来る人々が飛躍的に増えた。
皆揃って、行者にんにくの保存法や、食べ方、処理方法などを知りたがっている。
もう何十件もそのようなアクセス履歴が溜まっているのだ。
だが、採取方法や心得の記事リンクをクリックした者はまだ一人もいない。
ただの一人も、だよ。
だから他ではどうなっているのか、検索元のページに何度も飛んでみた。
そこには、お取り寄せの販売サイトや、自然の良さを脚色したものや、
そうでなければ、日々の愉しみを綴った何かの羅列しかなかった。
同様の理由で、あの美しい存在たちがどのように在るのか、
それについて触れた箇所には誰も目をとめていないだろう。
どうもあれは、少なくとも、かなり多くの人々にとって何の意味もなさないものらしい。
その情報の使い途が、根本的に違うようなのだ。
教えれば金になるんじゃないかとか、ガイドをしてみたらどうだとか、そんなことすら言われる。
なあ、それが一体何になるんだ?
そして私はこうすることで、劣化コピーを増やしてしまっているのではないか?
何も無いからっぽの、ただただ実用的でしかない知識だ。
だから、消してしまおうかどうか、悩んでいる。
それは全く苦悶だよ。

私はいつも君の話を聞いているんだが、こちらも惨憺たる状況になってきた。
どんどん、酷くなっていくばかりだ。

大量の納品が出来ないと知って、何も訊かずにとっとと諦めて帰る営業。
材料がどのように作られたか知りもしないで料理を作り続ける、超高級レストランのシェフ。
ものが無いと知って、待てずに怒って帰る人々。
出し惜しんでいるのではないかと、粘り続ける人々。
媚びられないと気がすまない取材陣。
「こんなにうまい話を持ってきたのに、なぜ飛びつかない?」とでもいいたげな広告業者。
一個人の私欲と話題性に踊らされて情報を生産しようとするテレビ局の報道部。
知名度だけが売り上げに関与すると信じて疑わない同業者。
「こんなもの僕の家族には食べさせられません」そんなものを笑って売る小売り。
一度も試食したことがない食べ物をそれらしく売る高級食材店。
食べ歩きと称して、メディアの情報をもとに食い物を漁る野次馬。
自分の名前がついた商品の製造に、一度たりとも関与したことのない生産者。

自然は、どっぷりと浸かることでこそ満喫できると信じている人々。
美味しいものはたらふく食べたがる人々。
美しいものを手元においておきたがる人々。

まるでそれらが、愉しんだ端から消えていくとでもいうのか?

いったい、どうなってるんだ?
いったい、なんだってんだ?
どこもかしこも、おかしくなっているのか。

新たな生存者、未だ発見できず。



死にかけの生存者”ヴェスタ”より。
スポンサーサイト

コメント

管理者にだけ表示を許可する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。